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ノアの箱舟終了
2009-02-20-Fri  CATEGORY: 未分類
阪大の「ユダヤ・ヘブライ語研究会」は、大学の授業が休みの間も継続中です。今日で創世記のノアの箱舟の物語を終了しました。毎回原文でまず丁寧に読み、難しい箇所をどのように解釈するのか、ユダヤの伝統的注解や、日本語の幾つかの翻訳、またギリシャ語70人訳なども参考にして読んでいきます。そうすると、一つの翻訳だけでは味わえない様々な読み方を体験できますし、また日本語訳のそれぞれの特徴が見えてきたりして、興味深い学びになります。
この物語の最後に、ノアの三人の息子たち、シェム、ハム、イェフェットのうち、ハムの息子カナンが呪われるという話があります。昨日学んだ一節を紹介しましょう。
ויאמר ברוך ה אלהי שם ויהי כענן עבד למו
「シェムの神、主は誉むべきかな。カナンは彼(彼ら)の奴隷となれ」(9-26)

この箇所の解釈が実に様々で面白かったです。キーワードは「להם」(彼らに)の詩文形態である、「למו」です。これは前置詞「ל」+三人称複数の人称語尾で、そのまま訳すと「カナンは彼らの奴隷となれ」ですが、日本語訳には単数のものと、複数のものがあります。

「カナンはセムの奴隷となれ」(新共同訳)
「カナンは彼らのしもべとなれ」(新改訳)
「カナンはそのしもべとなれ」(口語訳)

できるだけ読みやすい翻訳を目指した新共同訳は、単数で訳すだけでなく「セムの奴隷」という解釈を入れて翻訳します。さっと読んだ時に、日本語の文章として理解はしやすいですが、原文のもつ多様性は失われます。
口語訳は「セムの」という解釈こそ入れませんが、単数で訳し、前後関係からそのように読めます。
新改訳はできるだけ原文に忠実に訳そうとするので、そのまま「彼らの」としています。日本語を通読するには多少読みにくくなる印象はあります。

じゃあ単数で訳すのが間違いかと言えば、ユダヤ注解者でもラビ・サウディア・ガオンなどはわざわざ「עבד לו」と単数に書き換えて注解しています。口語訳に一番近い注解です。
では複数だと考えた場合は、「誰と誰の奴隷だ」ということになります。これに関してそれぞれ注解者たちがいろいろな意見を述べるのですが、それに入ると長くなるので、今日はやめておきます。
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